blog:電気自動車が主流になると必要なくなる自動車部品とは?

日本では現状のインフラで内燃機関(エンジン)を搭載したクルマと遜色ない使い勝手が期待できる工業製品として「ハイブリッドカー」が普及してきました。これは、従来の工場の稼働を確保しながら、ある程度の環境対応もできる技術として長らく国際市場のメインストリームになっていました。
しかし、全個体電池の実用化にある程度のメドがつきつつある昨今、いよいよハイブリッドではなく電気自動車の開発に本腰を入れる必要が出てきています。

↑トヨタがいよいよ本気で電気自動車開発の方向性を記者発表した。

そこで、将来的に電気自動車が主流になった場合に、従来の自動車部品はどんなものが不要になるのかを考えてみたいと思います。

まず、エンジンがなくなる、ということによる業界インパクトは相当なものがあります。なぜなら、「自動車メーカー」というのは「エンジンメーカー」だからです。日本やドイツのメーカーによる高性能エンジンの性能が中国を大きく引き離していたのは事実で、この背景にはかつての「戦争」による開発競争の有無が大きく影響を与えています。
ところが、電気自動車になると「電気モーター」がエンジンに取って代わるので、高性能エンジンが作れなかった中国の自動車メーカーでも中国ではメインストリームになり得るのです。また、テスラがそうであるようにソニー、アップルといった自動車産業界の外からの参入が容易になってきます。将来的にシャオミやファーウェイの電気自動車に乗りたいかと言ったらどうか分かりませんが、もし価格が30万円くらいであれば選択肢に入るかもしれません。

電気自動車にはエンジンが搭載されていないのですが、そうなると必要ない部品は100点では済まなくなります。自動車雑誌に出てくる専門用語レベルで見ても「エンジンブロック」「ヘッドカバー」「ガスケット」「カムシャフト」「バルブ」「クランクシャフト」「タイミングチェーン/ベルト」「スパークプラグ」「プラグコード」「ピストン」「ピストンリング」というように10種類以上が思い浮かびます。これらの部品を構成している細かいパーツもたくさんありますし、それ以外に一般的に知られていない部品も多くあります。そうなると、会社自体の存続が危ぶまれてくるところも出てくるでしょう。
自動車メーカーはエンジンメーカーですから、当然、企業の存続を考えて、ドラスティックに電気自動車に切り替えるのではなく、妥協案とも言える「ハイブリッド」に力を入れざるを得なかったと考えるのが順当でしょう。

エンジンメーカーである自動車メーカーの主力商品「エンジン」が不要になるというインパクトは、会社自体がなくなる危険性を秘めているのです。

(文責:編集部)